許せない相手を忘れる方法!精神科医樺沢紫苑先生が薦める方法を実行してみたら・・・


信じていた人に裏切られたり、上司にバカにされたりして、怒りに震えた事はありませんか?

ふとしたきっかけで、許せない相手の事を思い出し、怒りや悔しさで眠れなくなる事はありませんか?

私は、樺沢紫苑先生の「許せない相手を忘れる方法」というYouTube動画を見て、

心を落ち着かせる努力をするために、アンガーマネジメントを実行してみました。

許せない相手を忘れる方法

この「許せない相手を忘れる方法」とは、精神科医で作家でもある、樺沢紫苑(かばさわしおん)先生のYouTube動画のタイトルです。


↑ クリック(タップ)で再生します。

この動画で、怒りで許せない相手を記憶に残さないようにする方法を、脳科学的に説明して下さっています。

怒ると記憶を強く残す?

人間が興奮状態になった時には、脳内にアドレナリンというホルモンが分泌されて、

血圧・脈拍・呼吸などを上昇させ、筋肉や脳に栄養や酸素を送り、

闘ったり逃げたりしやすいような身体の状態にするのですが、

このアドレナリンは、恐怖・不安・怒りなどの激しい感情の時にも分泌されるんだそうです。

このアドレナリンの作用のひとつとして、強烈な記憶増強作用があるそうで、

アドレナリンが出ている時の出来事は、記憶にすごく残るんだそうです。

地震などの災害や、オウムの地下鉄サリン事件などで有名になった、

PTSD(心的外傷後ストレス障害)という心の病気があるのですが、

このPTSDは、強いショック・強烈な精神的ストレスなどの体験が心のダメージになって、

体験してから長い期間がたっても、その体験に関連するような事に強い恐怖心を感じるというものです。

このPTSDの原因がアドレナリンだそうで、

災害などで感じた強い恐怖心がアドレナリンを放出させて、強く記憶に残してしまうため、

いつまでも忘れられずに、苦しまなければいけなくなるという事だそうです。

怒りもアドレナリンを分泌させますので、

「怒れば怒るほど、アドレナリンの作用で強く記憶に残り忘れられなくなる・・・」

という事になってしまうようで、

記憶に残したくなければ、怒らないようにするのが一番という事だそうです。

このアドレナリンの反対の作用をするのが

「エンドルフィン」

という神経伝達物質だそうです。

エンドルフィンと言えば、

マラソン選手が走っている最中に気持ちが高揚して、多幸感をもたらすという「ランナーズハイ」で有名になった、

別名「脳内麻薬」と呼ばれる脳内物質です。

樺沢先生の説明では、このエンドルフィンは何かに「感謝」する事で分泌されるので、

「ありがとう」という言葉を言うのが一番良いと解説されています。

自分を嫌な気持ちにさせた相手を許し、

「良い経験をさせてくれてありがとう」

と言うのが良いそうです。

「ありがとう」は、相手に言えなければ心の中で言っても良いので、

心から感謝の気持ちになれれば、嫌な記憶としても残らず忘れられるという事だそうです。

傷つけられて、怒れば怒るほど記憶に残り、復讐の炎を燃やせば燃やすほど忘れられなくなる・・・のを防ぐために、

・傷つけた相手を許して感謝して、記憶に残さないようにする。

・普段から、怒るという事自体を減らして、いちいち怒らずに流して行く。

という事が嫌な記憶を残さない方法だそうです。

この動画の話の中で、私が一番心に刺さったのが、樺沢先生が動画の3分06秒あたりで語られる、

「いちいち怒っているとネガティブな記憶ばかりが蓄積される」

という部分でした。

この言葉を聞いて、実行しようと思ったのが「アンガーマネジメント」でした。

怒りをコントロールするアンガーマネジメント

確かに私は、相手の何も悪気が無い言葉に過剰反応して、

褒められたり感謝されたりしても、言葉の裏側を読み悪い方に考えてしまって、

年がら年中、寝る間も惜しんで怒っています(笑)

そこで、「アンガーマネジメント」という、怒りをコントロールする方法を実行してみようと思いました。

アンガーマネジメントは、怒りと上手に付き合う技術の事で、

古くは、古代の宗教家や哲学者の概念にあったもので、

アメリカでは1970年代に心理学者が研究を始め、大企業が社員の研修に使っていたり、

政治家やスポーツ選手も取り入れている方法です。

日本では、サッカー元日本代表の前園真聖さんが2013年に暴力事件を起こした後に、取り組んだ方法として有名になりましたね。

アンガーマネジメントは、

  • 衝動を抑える
  • 客観的に思考する
  • 感情を変換する

という観点から「怒り」にアプローチします。

衝動を抑える

怒りのピークは6秒間だそうですので、カ~ッ!っときても6秒間我慢します。

怒りのピークの6秒間を我慢できれば、衝動的な行動を抑えられるそうです。

  

客観的に思考する

怒りは「〇〇するべき!」という自分の価値観が守られなかった時に怒りに変わるそうです。

例えば、

「時間は守るべき!」

「挨拶はするべき!」

などという「〇〇するべき!」という価値観は個人々それぞれ違いますので、

自分の「〇〇するべき!」を洗い出して、自分がどこで怒ってしまうのかを理解する。

という客観的な「思考」を身に付けて、怒りの境界線を広げていくと良いそうです。

怒りの境界線をどう広げるか?というと・・・

「時間は守るべき!」

「時間は守るべきだが…連絡をくれればOK!」

「挨拶はするべき!」

「挨拶はするべきだが…すれ違った時だけでOK!」

という感じです。

  

感情を変換する

まず、自分の怒りの原因は、

「変えられる事か?」
「変えられない事か?」

というのを判断して、

自分の怒りの原因が変えられない事なら

・「仕方ない…」と割り切る

・喜び等の怒り以外の感情に変換する

ようにしてみると良いようです。

例えば、自分の怒りの原因で「変えられないもの」の代表といえば「天気」ですが、

休日に遊びの予定を入れていたのに、その日に限って土砂降り・・・なんて事がありますよね?

天気は、自分では変えられないものですから「仕方ないな・・・」と割り切る

もしくは、

雨が降るんなら、

「庭の水まきをしなくて助かった!」

「雨のおかげで涼しくなった!」

「靴屋に行ってカッコいい長靴を探してみよう!」

等と、怒り以外の感情に変換すると良いようです。

  

この3つのアプローチを実行できれば怒りをコントロールできるようで、

暴力事件を起こした当時はちょっと感じ悪かった前園真聖さんも、今では温厚なキャラで人気を博していますね。

アンガーマネジメントを実行してみた結果は・・・

結論から言いますと、アンガーマネジメントでは私が抱えている苦痛は解消できませんでした。

でも、実際にやってみて確実に収穫はありました。

衝動を抑える

カーッ!ときても6秒待って衝動を抑えるという方法は、

もともと、私の怒りはカーッ!と来るような衝動的なものではないので実行しようがありませんでした。

傷つけられるような事を言われても、その時は

「顔で笑って心で泣いて」

という感じで表には出しませんが、ずっと頭から離れず、

考えれば考えるほど、怒りや憎しみが増してくるような怒りで、

結局は相手に何も言えず、独り夜中に思い出して苦しむのが常です。

「6秒耐えて」どころか、数日・数か月・数年耐えても、

相手には何も言えないまま自分の中で苦しむだけでした。

ただし、アンガーマネジメントをやってみて、逆に6秒我慢して、それでも収まらない怒りは、

怖がらずに相手に伝えた方が良い事かもしれない・・・

と、少し勇気が出ました。

  

客観的に思考する

自分の「〇〇するべき!」を洗い出し、

怒りの境界線を理解する客観的な「思考」を身に付けて、怒りの境界線を広げていくというものですが、

そもそも私の「〇〇するべき!」が多すぎて、

「〇〇するべき!」を洗い出すのに無理がありました。

何に対しても、良い部分より悪い部分にフォーカスして、

自分の価値観である「〇〇するべき!」から外れた行動には全て、

心の中で相手を否定するクセがあります。

それは、周りの人間だけではなく、テレビの内容でも、歩いている人にも、車を運転している人にも、

私の言動の90%は「〇〇するべき!」から外れているものへの否定でした。

ただ、私の言動のほとんどが、何かへの否定である事がわかっただけでも収穫でした。

感情を変換する

元々、良い事でも悪い事へネガティブに変換する事が得意な私には、

ネガティブな事を割り切ったり、ポジティブに変換する事自体がかなり苦痛でした。

とりあえず頑張ってはみたのですが、割り切ったりポジティブに変換する事に疲れて、

ネガティブシンキングを悪化させてしまう結果になりました。

でも、出来事をポジティブに捉えられた時の爽快さは味わえたので、

ポジティブシンキングに慣れれば、今のように苦しまなくて済むという事は理解できました。

  

まとめ

私の場合、アンガーマネジメントは上手くいきませんでしたが、

樺沢先生がおっしゃる

「アドレナリンの分泌を少なくして、エンドルフィンを増やす」

というのは他の方法もあるでしょうから、

自分で実行できる方法をこれからも探していこうと思います。

私のジメジメした根暗な怒りとは違い、

カーッ!っとくるような怒りをコントロールするには、

今回ご紹介したアンガーマネジメントは必ず役に立つと思います。

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